第31回802ちず楽会
日時:6月16日(日)13:00
集合場所:JR片倉駅(改札付近)
散策コース
JR片倉→慈根寺→道了堂跡→絹の道資料館→小泉屋敷→南大沢
【慈限寺】
入口の案内板から山門までは150mほどあったであろうか。山門前の駐車場には大きな石柱に曹洞宗慈限禅寺と掘られていた。その奥に朱塗りの山門が見え、境内へと続く。本堂は工事中であったが、敷地は広く庫裏の裏には十三重の石の塔が建っていた。朱塗りの山門はの上は鐘楼を兼ねているとのこと。
【絹の道】
それでも、生糸を積んだ荷車が行き交った道らしく、傾斜を緩和するため丘陵の急斜面を掘り下げ、石畳が敷かれている。
この道を15分ほど登るとやがて丘陵の尾根に出る。尾根道にはアトリエ風の建物もあったが人影は見当たらなかった。
尾根道で一旦視界が開けたが再び森の中の道に入り、行く手に石段が見えた。
石段に向かって左手には、絹の道の石碑がある。石段の前で道は左右に分かれるが、いずれの道も山頂の下を廻り、山の北側の住宅地へと続いている。
【道了堂跡】
石段を登ると、左右に石灯篭や地蔵尊、石碑などがあり、正面には苔むしたかつてのお堂の礎石だけが残る。
「道了堂」の跡である。道了堂は、明治7年に鑓水の商人大塚吾郎吉が中心となって峠を通る旅人や村内の安全のために、村でも見晴らしの良い峠の上に、浅草花川戸から道了尊を勧請して創建したもので、鑓水にある永泉寺の 別院である。創建当時は地元の人々の信仰を集め、絹の道の中継点として繁栄したが、鉄道(横浜線)の開通とともに街道が衰退し、このお堂も次第に荒廃の一途を辿り、昭和58年に倒壊しかけた堂は撤去された。なお、道了堂の「道了」とは、曹洞宗の修験層、妙覚道了のことである。妙覚道了は、道了尊、道了大権現などとも呼ばれ、怪力の持ち主で、神奈川県南足柄市の最乗寺の建立に助力し、師の没後は寺門守護と衆生救済を誓って天狗となったと伝えられている。
道了堂跡の北側の更に高い地点が標高213.5mの三角点のある大塚山山頂で、東にやや下ったところには墓地もある。
現在は、周囲の木々が視界を遮り、見晴らしは良いとは言えないが、道了堂を含む一帯が大塚山公園である。
山頂から道了堂跡に戻り、登ってきた石段を下り、絹の道に戻る。
地図を眺め、石段に向かい左側の道を進むことにし、山頂の北側に出ると、一気に視界が開け、眼下には新興住宅地が広がり、その先には八王子駅南口に聳える高層ビルが目を引く。
道了堂の何となく重苦しい空気に包まれていたが、その光景を目にして、急に現実世界に戻ったような安堵感を覚えたのは、私だけではなかったと思う。参加者の顔に明るさを感じたのは、心霊スポットからの脱出したからだろうか。
【絹の道資料館】
民家沿いの道を北に向かい5分ほど歩くと右手に絹の道資料館がある。入口の木造の門には「八王子市絹の道資料館」と墨書された木の看板が出迎えてくれる。資料館の敷地は、かつての鑓水の生糸商、八木要右衛門家屋敷跡で、資料館の建物も生糸商人屋敷の景観をイメージした造りとなっている。建物内部は絹の道と生糸商人の関係や製糸・養蚕に関する資料が展示されているほか、絹の道を歩く人の休憩所もある。入場は無料。建物の外の庭には、八木要右衛門家屋敷の遺構も残されており、山裾の湧水を引いた水路跡や絹の取引相手であった異人館の建物跡の礎石がある。
絹の道資料館から100mほどのところで道が二手に分かれる。分岐部には、庚申塚があり、右手の丘陵に入る道が絹の道である。 ここまでは、道沿いの民家の石垣や谷間の田んぼなどが懐かしい人里の風景を見せていたが、これから先は、急に山道となり、道の傾斜も急になる。人家はほとんど無く、木々に囲まれた山道の風景へと一変する。
【小泉屋敷】
明治11年に建てられたこの屋敷は、茅葺の入母屋造りでこの地方の典型的な民家建築であり、昭和47年に東京都指定有形民俗文化財に指定されている。屋敷の敷地は33.2アールあり、南面する道路沿いの宅地には、母屋のほか、納屋、たい肥小屋、稲荷社、えな塚などが点在し隣接して田畑がある。屋敷の裏手は山林が丘陵の尾根に達している。
個人のお宅なので、無暗に立ち入ることはできないが、庭で作業をしていた主の奥さんは、私たちを庭に案内し屋敷外からではあるが、内部の様子が見られるよう便宜をはかってくれた。縁側には、敷地で採れた柿や野菜が並べられ即売所となった。
秋の日はつるべ落としといわれる。ここから北に向かい夕方までに片倉駅まで歩くことにしている。途中からバスはないので、なるべく余裕をもって歩きたい。小泉屋敷を後に、一旦バス停付近まで戻り北に向かう。大栗川の谷を越え丘陵の尾根を目指す道が絹の道である。御殿橋のたもと、絹の道の入り口には「八王子道」の石の道標がある。
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散策コースの地図(PDF)

慈根寺本堂

慈根寺境内

慈根寺山門

慈根寺境内六地蔵

慈根地蔵堂

慈根寺入口

慈根寺入口の道標

歩道を埋める躑躅の植栽

白山神社の碑

白山神社の碑傍の石仏

住宅団地内の公園

丘陵を登る絹の道に続く石段

石段の上からの眺め

石段の上部

絹の道を歩く

絹の道を歩く

絹の道の碑

道了堂跡の登り口

鑓水上人記念碑

八王子驛商による築礎碑

祈祷料の碑

上部が落下した石灯籠

境内

地蔵と延命の碑

地蔵

道了堂跡

道了堂跡

頂上にある三角点

頂上の三角点

浅井氏の墓碑

墓地内の石仏

浅井家墓地

道了堂公園

絹の道碑

絹の道

絹の道

絹の道

絹の道

絹の道

絹の道

庚申塔・供養塔

絹の道の案内板

絹の道資料館

絹の道資料館入口

絹の道資料館入口

絹の道資料館内部展示

絹の道資料異人館跡

門

水路と建物跡

水路と建物跡

絹の道資料館

赤土の露頭

八王子道の道標

八王子道の道標

八王子道の道標

八王子道の道標

小泉屋敷

小泉屋敷納屋

小泉屋敷母屋と納屋

小泉屋敷母屋

小泉屋敷母屋内部 |
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